「創立60周年」への思い
2021年7月3日
2021年7月3日
60周年実行委員長 河本啓伸
10年前、創立50周年の際に図らずも会長に任じられ、式典・記念事業を自分の思い描くような形で進めていったことが思い出されます。この経験があったため、今回60周年実行委員長に指名された際、大箭剛久会長に「周年事業は会長の思いの丈を形にすればいいんだよ」と常々伝えてきました。自分はそれをバックアップし、会長の気持ちを汲みながら、やや呑気にやっていこうというスタンスでいました。
ところが、昨年から続くコロナ禍は収まる気配もなく、記念事業として予定していた宝塚歌劇団OGによる「宝塚・我が心の故郷 茅ヶ崎公演」は中止に追い込まれ、会長が思い描いていた市役所前の広場への植樹も困難な状況となりました。もちろん、台湾やフィリピンなど、海外からのお客さんを招く前提だった前夜祭・親睦旅行も中止。記念式典も当初の日程(コロナの影響も鑑み、4月16日というかなり遅い時期を設定したにも関わらず)では開催困難となりました。
しかし、束縛ある所に本当の想像力・創造力は生まれるものなのでしょう。多くの事業が中止・延期・規模縮小と追いやられる中、どうにかクリスマス家族会を開催したと思った直後、2度目の緊急事態宣言が発出され、1月は例会がお休みに。もうこの辺りで「今年度はもう店仕舞いにしましょう」という流れになってもおかしくないところでした。しかし、ドラマはこの時始まったばかりだったのです…
ターニングポイントは2月から3月の例会をZOOMを用いたオンライン例会にしたことでした。
当茅ヶ崎ロータリークラブは歴史と伝統がある分、最新のITに不慣れという側面があります。それゆえ、オンライン例会に踏み切るのは勇気も必要でした。デジタルディバイドが起こることなく、ITにさほど明るくない会員も、仕事上IT機器を使っている会員と自然にペアになって参加してくれたその事実こそが、既に近い未来の大団円への伏線だったのです。
私は60周年実行委員長という立場上、可能な限り全会員が当事者意識を持って、記念事業や式典を迎えてもらいたいと願っていました。それを具現化させるために、このオンライン例会が大きなヒントになったのでした。
オンライン例会の時期と並行する形で、数回の60周年実行委員会が開催されました。そこで話し合われたことの骨子は、「何か会員が参加意識を持てるイベントを」に尽きました。様々な試行錯誤を経て、親睦旅行の代替イベントとして『“細かすぎるマラソン解説”増田明美氏オンライン講演会』(5/14)の実施、『“全会員がクラブ愛を語る”1分間動画』の収録という2本柱が決まったわけです。
それからというもの、私はやや引き気味だった(笑)多くの会員に、増田明美さんの選手時代から現在までの面白エピソードを紹介したり、動画の自撮りのしかたを教授したり、時には休みがちな会員の職場や自宅を訪ねての出張撮影をしたりと、我ながら懸命に動いたと思います。
6月17日。
かろうじて、年度内期限ぎりぎりまで延期した式典だけは、ほぼ奇跡的に会場である大磯プリンスホテルが緊急事態宣言やまん延防止措置の対象区域とならなかったおかげで、参加メンバーを会員だけに絞って開催できることとなったわけでした。
この日を迎えられて、感無量でした。
この1年間のクラブの奮戦は後日配布される記念誌・記念DVDで会員各位にご確認頂ければ幸いです。必ずや近い将来、「2020-2021年度はエポックメーキングな1年だった」と言われる時間だったと確信致します。
クラブ史に新たな1ページを書き加えることとなった創立60周年。
あらためて、クラブに対して「おめでとう」と言いたいと思います。