ロータリーについて

国際ロータリー会長からのメッセージ

国際ロータリー会長への就任は、私に突然かつ予期せぬかたちで訪れました。この出来事で、世界が瞬時に変わる可能性について考えさせられました。また、ロータリーがそのような変化の中で、よいことのための安定した力を持っていることを再認識しました。ロータリーの基本的教育と識字率向上月間である今月、私たちには明確な行動を呼びかけます。それは、私たちが奉仕するすべての地域社会で、学びの基礎を強化するための行動です。

世界には、読むことができない人が何百万人もいます。また、基本的教育を受けられない子どもが何百人もいます。しかし、ロータリーには持続可能で、インクルーシブで、公平な教育、特に女の子と周縁化された若者のための教育があります。識字力とは、読み書き以上のことを意味します。人間の尊厳、経済的な流動性、平和への鍵となるものです。開かれたすべての本、支援されたすべての教室、研修を受けたすべての教師が、平和の礎を築きます。

今年のロータリーのメッセージは、「よいことのために手を取りあおう」です。「手を取りあう」とは、私たちが互いの中に見出す強さを表しています。才能とリソースを結びつけることで、クラブ内だけでなく、パートナー、組織、コミュニティを超えて、私たちは参加者の基盤を拡大します。時間をかけてこれらを行うことで、持続可能な変化をもたらすことができます。ロータリーの奉仕は年次目標だけで測ることはできません。教育分野での私たちの活動は、1年度を超えたものでなければなりません。識字率向上プロジェクトは、根付くまでに時間がかかり、成長し、実りをもたらすにはさらに時間がかかります。

今こそ大胆かつクリエイティブに考える時です。新しい種類のクラブは、教育者、学生、支援者を新たな方法で巻き込むのに役立ちます。今月は、教育への情熱を持つ新しい会員を歓迎し、既存会員が地域のニーズを反映した奉仕プロジェクトを実施できるよう支援しましょう。図書館の建設、教科書の配布、学生の指導など、皆さんが行う活動は重要です。

教育はまた、平和を築くものでもあります。私たちが提供するすべての奨学金、支援するすべての幼児教育プログラム、資金を提供するすべての成人向けの識字教室は、平和のための活動です。ロータリーは1世紀以上にわたり、この方法で平和を築いてきました。

識字率向上のための闘いは、アクセスだけでなく、公平さも関わってくることを忘れてはなりません。これは、どのような背景にある人でも、すべての学習者が自分の可能性を発揮する機会を持てるようにすることです。そして、国境、言語、世代を超えて団結し、教育は特権ではなく権利であるということを主張することでもあります。

持続可能な識字率向上にコミットし、よいことのために手を取りあいましょう。すべての子どもが文字を読むことができる世界を夢見ましょう。そして、世界を変える行動人として、この夢を実現するために協力しましょう。

私たちは共に、教育の力を活用して、人びとの人生を豊かにすることができるのです。共に、よいことのために手を取りあいましょう。 。

国際ロータリー 2025~2026年度会長 フランチェスコ・アレッツォ
国際ロータリー
2025~2026年度会長
フランチェスコ・アレッツォ

ロータリークラブの誕生とその成長

20世紀初頭のシカゴの街は、著しい社会経済の発展の陰で、商業道徳の欠如が目につくようになっていました。
ちょうどそのころ、ここに事務所を構えていた青年弁護士ポール・ハリスはこの風潮に堪えかね、友人3人と語らって、お互いに信頼のできる公正な取引をし、仕事上の付き合いがそのまま親友関係にまで発展するような仲間を増やしたい、という趣旨でロータリークラブという会合を考えました。ロータリーとは集会を各自の事務所持ち回りで順番に開くことから名付けられたものです。 こうして1905年2月23日にシカゴロータリークラブが誕生しました。
それから志を同じくするクラブが、つぎつぎ各地に生まれ、国境を超えて、今では、200以上の国と地域に広がり、クラブ数36,397、会員数1,196,478人(2020年11月17日RI公式発表)に達しています。

そして、これら世界中のクラブの連合体を国際ロータリーと称します。
このように、歴史的に見ても、ロータリーとは職業倫理を重んずる実業人、専門職業人の集まりなのです。その組織が地球の隅々にまで拡大するにつれて、ロータリーは世界に眼を開いて、幅広い奉仕活動を求められるようになり、現在は多方面にわたって多大の貢献をしています。

日本のロータリー

わが国最初のロータリークラブは、1920(大正9)年10月20日に創立された東京ロータリークラブで、翌1921年4月1日に、世界で855番目のクラブとして、国際ロータリーに加盟が承認されました。

日本でのロータリークラブ設立については、ポール・ハリスの片腕としてロータリーの組織をつくり、海外拡大に情熱的に取り組んだ初代事務総長チェスリー・ペリーと、創立の準備に奔走した米山梅吉、福島喜三次などの先達の功を忘れることができません。
その後、日本のロータリーは、第2次世界大戦の波に洗われて、1940年に国際ロータリーから脱退します。戦後1949年3月になって、再び復帰加盟しますが、この時、復帰に尽力してくれたのが国際ロータリーの第3代事務総長ジョージ・ミーンズでした。
その後の日本におけるロータリーの拡大発展は目覚ましいものがあります。ロータリー財団への貢献も抜群で、今や国際ロータリーにおける日本の地位は不動のものになりました。現在、日本全体でのクラブ数は2,237、会員数86,713人(2020年10月末現在)となっています。

ロータリーの基本理念

ロータリーの基本理念は、ロータリアン共通の目的や指針として、長い年月をかけて形づくられたものです。互いの関係や行動の土台として、世界中のロータリアンがこれらの理念を大切にしています。

ロータリーの目的

ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある。

  • 知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること
  • 職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること
  • ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること
  • 奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること

四つのテスト

ロータリアンが生活や仕事の場面で常に覚えておくべき4つの問い、それが「四つのテスト」です。政治や宗教に関係なく、すべての人びとの倫理的指針となるこのテストは、100カ国語以上に翻訳されています。

言行はこれに照らしてから

  1. 真実かどうか
  2. みんなに公平か
  3. 好意と友情を深めるか
  4. みんなのためになるかどうか

奉仕部門

私たちは、クラブ活動の土台となる5つの奉仕部門を通じて、地域社会や海外での奉仕に力を注いでいます。